温泉日記32 湯沢温泉 山の湯(共同湯) 平成13年11月10日更新

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新潟県湯沢温泉 「山の湯」(共同湯) 平成13年10月15日

 越後湯沢は川端康成の小説「雪国」の舞台で有名であるが、湯どころとしても、越後を代表する温泉場である。

 またスキーや登山の苗場山、秘境秋山郷そして松之山温泉などへの起点でもある。奥湯沢の貝掛温泉行の途中、空き時間に湯沢温泉の共同湯「山の湯」に立ち寄り入湯。
 湯沢温泉には公共の共同湯は4軒。湯本共同浴場「山の湯」、駒子の湯、コマクサの湯、岩の湯。人気のあるのは「駒子の湯」。

山の湯(共同湯)
眺望のよい高台にある「山の湯」


 しかし「湯沢温泉発祥の源泉脈の湯」のふれこみの「山の湯」を迷わず選んだ。場所は温泉街北西のはずれ、小説に登場する「湯坂」への途中にある。川端康成が投宿、執筆した高半旅館も近くにある。

 「山の湯」は男女別の内湯があるだけの決して大きくも無く、簡素な湯だが、温泉好きには十分な湯である。

山の湯(男湯)
「山の湯」(男湯)


 源泉は湯沢温泉「湯元」と「諏訪源泉」の二つあり、温度、成分とも若干異なる。贅沢な湯と関心し、どんな使い方をしているのかと管理のおじさんに伺うと、通常は「湯元」源泉を使用しているが、冬季「諏訪源泉」も使うようだ。

 湯沢温泉全体の温泉の三要素:1.湧出量:(毎分)3,265リットル、2.泉質:アルカリ性単純泉、PH7.10〜7.78、3.泉温85度(山の湯は43.5度)、無色無臭、若干の硫化水素臭。湯量は豊富であり、源泉掛け流し、飲泉可。

湯沢温泉地図


住所:新潟県湯沢町湯元共同浴場

電話:0257−85−5353 

入浴料金:大人300円、子供140円 

時間:AM6:00〜M10:00

定休日:火曜日

交通:上越新幹線越後湯沢駅下車。徒歩20分内外

車:関越自動車道湯沢IC→R17経由4km内外


日本温泉案内、大日本雄弁会、講談社 昭和5年発行によれば、「・・・湯沢の村落から温泉場までは、五六町隔てている。途中発電所の前を通ったりいかめしい高圧線の下をくぐったりして、丘の上にある温泉場へ登って行かねばならない。しかし、温泉場のあるところは魚野川の左岸で、位置が高いだけに、遙かに上越国境の山巒に対して眺望広闊、以前は三国峠の駅路にかかり、三国三宿といわれたその一つ。三俣の東北にあって神立峠を隔てている。付近にはスキーの好スロープがある。しかし、温泉の湧出量も余り多くなく、浴場は一ヶ所、浴客も村の人も一緒に這入(はい)るという工合(ぐあい)だ。・・・・」
旅館経費:高半、中屋、湯沢ホテル、共楽館など。一泊一円50銭から3円。自炊は室料一日1円、寝具15銭から30銭。


温泉作家 簾田彰夫(★★)


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