アーサーおじさんのデジタルエッセイ401

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第401 死語の感動


 死語というのはアカデミックには、失われた古代語、またはブルジョアとかゲマインシャフトとか、幇間、女衒など、風俗語だが現存せずに歴史用語でしか使われないものの言い方だったかと思う。
 しかし現在では「死語」は使われているが、世代間では通じないものを指すようだ。
神経衰弱、灸をすえる、太鼓持ち、などはさすがに若者は使わない。
それから、風俗的に歴史化したデータ、人名なども、「死語」として「使用」されていることがある。
 言いたいことがややこしくなったが、要するに、ある日、ある若者に対して団塊の世代の数人が平気で「君はメガネをずらすと大村昆にそっくりだね」と言う。
それから大村昆について延々と説明をする。
「江戸むらさき」、「とんま天狗」「三木のり平」についても延々と(嬉しそうに)説明をする。
また同席の別の人間に向き直って「あなたは加藤芳郎」に似ていると嬉しそう。
「誰?」「ウイークエンダー知らないの?」またまた説明が始まる。

でも若者はメモまでして説明を聴いている。
なぜ聞けるのだろう。
それは若者が外国人だからだ。
そんな説明、要するに過去を楽しむノスタル爺じゃないか。
彼らが外国人だから聞いてくれている事に気付いていない。
ほとんど「死後の人物」の話しばかりなのに。


             ◎ノノ◎。
             (・●・)あ、400!

         「また、お会いしましょ」   2008年3月9日更新


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