アーサーおじさんのデジタルエッセイ349

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第349 宮古島のスーパー


  テレビを見ていると、なんだか恥ずかしがり風な美形の男性が出ている。
三十過ぎでデビューしたアーチストだという。
チャンネルを変えようと思うと、アコースティックギターを持って歌い出した。
なんて綺麗な歌だろう。
でも歌詞が分からない。
バラードのようだがリズムがある。
「サバ、サバ」と聞こえる。
フランス語だろうか? でもそれは「草履」の歌だという。
−−島の集まりがあると、草履でぞろぞろ近所に集まる。
ひとしきり騒いだ後で、帰ろうとすると、自分のサバ(草履)がない。
誰かが間違えて履いて行く、あれは最近買ったもので、高かったのにい!−−というような歌詞。
アドリブで歌ったら宴会で受けて、それがきっかけで、親爺の還暦に「島の歌」を作る。
それがきっかけで、たちまちデビューする。
ということらしい。
別の曲。

おばあ、は近所にスーパーが出来て、おばあの店には誰も行かない。
高いし、レジに時間はかかる。
でも“つけ”がきく、それになんだか温かい、というような歌詞らしい。
字幕を見ないと何も分からないほどだ。
 久しぶりにビートルズのショックを思いだした。
素敵な歌なのに、よく聴くと「マネー・マネー」と歌っている。
「ヘルプ」と歌っていた。
「オブラディ・オブラダ」と訳が分からないことを唸っている。
大抵が、偏屈で反骨のことばがキーになっていた。
でも、それらがなんて素敵なんだろうと。
 下地勇。彼は恋愛の曲は作れないという。
「いまさら・・」なんだそうだ。
でも思う。美麗に作られた歌詞よりも、感じている言葉のほうが先に「届く」んだなあ、と。

(ここで聴けます)
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             ◎ノノ◎。
             (・●・)。

         「また、お会いしましょ」  2007年2月25日更新


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