アーサーおじさんのデジタルエッセイ300

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第300 リス年の人たち


 身近に、不思議な人達がいるので紹介する。

何でもおいしそうな物を買い込むとそのまま食べるときまで冷蔵庫に仕舞う。

そしてなかなか食べる機会を持たず、正味期限が過ぎてから気付き、残念がる。

あるいは全然思い出さずに、「あ、このカマンベル・チーズ誰が買ったの?」などと言う。

 会社でも起こる。

年末に冷蔵庫は持ち主の知れない正味期限切れの飲料で溢れている。

プリンターには、毎日印刷者不明のペーパーが溜まる。

「これ、あなたのでしょう?」と渡しても「あれ、いつ出したんだろう。

不思議だなあ」と思い出さない。

 冬が迫る森では、リス達がせっせとドングリや木の実を集めて、木のほこらに仕舞いこむ。

それこそ大量に集めると、幾つもの穴を探して仕舞い込むのだ。

そして冬の間はそれを少しは食べるのだろうか?−−ともかくも冬眠する。

そして春が来れば、外に飛び出し、駆け回る。

もう木の実のことは忘れている。

あげくはあちこちの木のほこらには木の実が見捨てられる。

リスはもうどこにしまったかを思い出さないのである。

なんとも可愛いというか、あほな、と言うか。

さっきの人達、きっと「リス年」生まれだと思う。

あなたも冷蔵庫を探すと昨年、一昨年のキムチや柴漬けや燻製が見つかるかも知れない。

それはおうちにリスが棲んでいるのでしょう。

             ◎ノノ◎
             (・●・)

         「また、お会いしましょ」 2006年2月5日更新


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