アーサーおじさんのデジタルエッセイ123

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第123話 ミーン・ミーン衆の叫び


ミーン・ミーン衆の叫び

夏の蝉の大騒ぎというものは、欧米にはないと聞いている。

本当かなあ。

蝉はあちらの大陸にはいないのかなあ。

昔、島の民宿で睡眠不足になった。

夜が明けると、じじじじ、じじじじと1匹の蝉が鳴き始め、あっと言う間に軍事政権に刃向かう民衆のように大音響になる。

“ぐばばーぐばばばーっ”と地面が割れるように、唸るのだ。

時計屋の目覚ましが一斉にベルを鳴らす中で、布団など敷いて寝ていられない。

かくして、目をこすりながら早朝に起床する。

「うるさーい!」と怒鳴ったところで、石を投げたところで、静まる訳もない。

海水浴で遊び疲れた体はますます睡眠不足になる。

蝉は大学生のように、それぞれがそれぞれの思惑で騒いでいる。

手を叩き、はしゃぎ、大笑いする駅前の居酒屋の大学生。

隣より大きな声を出さないと聞こえない。

居酒屋は夜の蝉か。そういえばヨゼミというのがある。

河合塾生もいる。

料理が出ると、つくつく「オイーシィ!」などと言うのかも。


             ◎ノノ◎
             (・●・)

     「また、お会いしましょ。」2002年8月11日更新


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