アーサおじさんのデジタルエッセイ62

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第62話 幌馬車の行方


ずいぶん昔、新聞のスクラップをしていて切りぬいた記事のなかに「20歳の青年がリヤカーでサハラ沙漠を横断」というのがあったのを思い出した。
20年以上前だ。

リヤカーというのは日本人の発明とされている。
自転車の車輪を利用した運搬補助車で、江戸時代の大八車の改善版である。
昔は世間でも巾をきかしていた。

廃材・段ボール、商品、その他なんでも乗せていた。
やや貧しい感じで、とにかく働いているというイメージそのものであった。

中には、家財一式を積んであちらこちらと移動して暮らす放浪者もあった。
言わば小規模のジプシー、幌馬車であろう。

山盛りの道具、その上に首を出している犬。
痩せて黒い男。
犬というものは飼い主に贅沢を言わないものだと不思議に思ったのを覚えている。
そんなリヤカーだから、荷物の多い歩行旅行には適していたかも知れない。

リヤカーとサハラ沙漠。
この記事には、適切な発想があり、いたく感心した。
そして、その青年が、先日、北極海で遭難した冒険家の河野兵市さんだったと、新聞で知った。

冒険家というものは、死んでしまうまで冒険を続けるものだなあ。
植村直巳氏も、小野田少尉を見つけた鈴木氏も死んでしまったもの。


             ◎ノノ◎ 。
             (・●・)。

  「 また、お会いしましょう」 2001年6月23日更新


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