アーサおじさんのデジタルエッセイ268

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第268 馬は外人


「馬子にも衣装」という言葉にいつも疑問を感じていた。

馬子とはいったい何歳くらいの人間なのだろう。

大昔の街道、あるいは山なら、農作業などの無い幼い子供が馬を引いていたこともあるのではないか。

「五木の子守唄」の子守も中学生そこそこの女子の仕事だったはず。

男手になる大人の仕事とも思えない。

でも小さな子が馬を曳けるのだろうかと疑問だった。

ところが少し謎が解けた気がした。

馬が違うのだ。

現代で見る馬は、明治政府が海外から導入して、交配して普及させた外来種なのだ。

それまでは日本の馬は小さかったのだ。

古来からの有名な馬の産地の中に、木曽がある。

木曽義仲が強い軍隊を持てたのは、木曽馬の産地だったからかも知れない。

「木曽馬」は小柄で可愛い。平均体高133cm。温厚で扱いやすい。

なるほど、これなら洟垂れ小僧にもひょいひょいと曳けたのだろう。

力は強く辛抱強く、ひずめも丈夫で蹄鉄がいらなかったそうである。

でも日本の在来馬(8種)は各地で絶滅しかかっている。

木曽馬ももう長野県に170頭くらいしかいない。

大河ドラマで威風堂々、でかい馬に跨っている武士の姿はどうも事実とは違うようだ。

馬曰く「Hihin!Bulbul」


             ◎ノノ◎
             (・●・) 

         「また、お会いしましょ」 2005年6月26日更新


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