アーサおじさんのデジタルエッセイ263

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第263話 竜宮城の冷蔵庫


僕らは、生まれながらに豊かな世界に住んでいることにもっと気がついたほうがいいなと思います。

これは、豊かな日本や恵まれた文化のことをいうのではありません。

むしろ、逆のことを言うのです。「パパラギ」という西サモア島から文明国イギリスに行った著者の本に述べられているように、進んだ文明がいかに豊かさを奪っていくか、ということを忘れ、あるいは、感じられないようになってしまう危険があるのです。

美しい裸で暮らすことを捨て、窮屈な腰布や締め付ける皮袋に隠された足首で過ごす英国の文明人の悲しさ。

サモアの彼らの国は風や大きな空や豊かで穏やかな時間があり、それは巨大な財産だと述べています。

お金も時計も無い、原始の命です。ま、物のことはともかくも、人から与えられた思想や価値で世界を計ると、いつも貧乏であり、いつも求めて激しく働かされます。

自分の価値観をどうして卑下するのですか?

あなたは美しい水の中の竜宮城に住んでいるのに、冷蔵庫の奥を探り、添加物と調味料いっぱいの蒲鉾で、細々と食事をしているのではありませんか?

命の色彩と海流に洗われる海を享受すれば、あらゆる自然の恵みが擦り寄ってくるはずです。

             ◎ノノ◎   
             (・●;) 

         「また、お会いしましょ」 2005年5月22日更新


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